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松井修三の「思ったこと、感じたこと」

夫婦円満寝室とは

住環境研究所が、55から69歳の男女550人を対象に「定年後の夫婦の暮らし」についての意識調査を行ったと、新建ハウジングが報じていた。

夫婦の寝室の希望について聞いたところ、6年前に同様の調査を行った結果に比べると、「夫婦別々の寝室」を希望する人が10ポイント以上増加したそうだ。


「夫婦別寝」に関しては、拙著<『いい家』が欲しい。>で取り上げたが、「涼温な家」でも取り上げている。

その理由は、別寝が良い結果をもたらすためには、住み心地が大きく影響すると考えるからだ。

住み心地の悪い家、言い換えると「部屋の中でエアコンを使う家」では、夫婦関係を冷やしかねない。特に寝室がそうだ。

ところが、積水ハウスの考えは逆のようだ。


以下は、「涼温な家」からの引用である。


夫婦円満寝室とは

テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」で、最近、夫婦別寝が増えていることに対して、住宅メーカーでは「夫婦円満寝室」の提案をしていることが放映されていた。

別々に寝る理由の第1位は、相手のいびき・歯ぎしり・寝言がうるさくて眠れないから。第2位は就寝時間の違い。第3位はエアコン問題、つまり設定温度の好みで意見が対立するからだそうだ。

このうち、エアコンの問題は解決可能である。


そこで積水ハウスの提案が紹介された。それは、ベッドの上の天井に縦長の吹き出し口を設けて、夫婦が別々に好きな温度に設定できるというものだった。

すごい提案をするものだ。私のような気流過敏の者は、それを見ただけで眠れなくなってしまうと思った。真上から吹き降ろされる気流が気にならない人なら、いびきも歯ぎしりも寝言も気にならないだろう。

気になると言えば、加齢臭を上げる女性もいる。

番組は、そこには気付いていなかったが、においも眠りを妨げる原因になることは間違いない。


私は、以前から夫婦別寝を提案していて、横浜体感ハウスはそのためのモデル棟でもある。

寝る前に夫婦が会話したり、趣味を楽しめる部屋を真ん中にして、左右に寝室を分けている。「涼温な家」では、家中どこにも快適差がないので、ドアを設ける必要がない。夫婦は、適当に離れて互いの気配を感じながら安心して眠ることができる。


この体感ハウスと我が家は、「夫婦別寝」を取り上げたNHKテレビ「夕どきネット」で紹介されたことがある。

夫婦が一緒に寝る場合であっても別寝を望まれるにしろ、「涼温な家」の寝心地は最高である。

松井修三プロフィール
  • 松井 修三 プロフィール
  • 1939年神奈川県厚木市に生まれる。
  • 1961年中央大学法律学科卒。
  • 1972年マツミハウジング株式会社創業。
  • 「住いとは幸せの器である。住む人の幸せを心から願える者でなければ住い造りに携わってはならない」という信条のもとに、木造軸組による注文住宅造りに専念。
  • 2000年1月28日、朝日新聞「天声人語」に外断熱しかやらない工務店主として取り上げられた。
  • 現在マツミハウジング(株)相談役
  • 著書新「いい家」が欲しい。(創英社/三省堂書店)「涼温な家」(創英社/三省堂書店)「家に何を求めるのか」(創英社/三省堂書店)