本のご紹介
著者からのメッセージ
だから
「いい家」を建てる。
- 著 者
- 松井 祐三
- 第4刷
- 発行日
- 令和元年10月7日発行
- 発 行
- 大和書房
- 定 価
- 1,500円+税
この本を読むとよくわかることがある。
それは、上質な住み心地の家は、住む人の幸せを心から願って一棟一棟を手造りする正直な工務店にしか造れないということだ。
住み心地の質は、断熱と換気の方法によって大きく変わる。
親子二代の工務店主が、ひたすら住み心地の向上を目指し、様々なハードルを乗り越え、「外断熱」と取り組み、まったく新しい発想の換気システムと、基礎外断熱のシロアリ対策の開発に成功した。
幸いなことに、それを支える工務店主たちが各地にいた。「いい家」をつくる会の人たちだ。「住み心地」は、いまや多くの造り手が看板に掲げるようになった。それだけでなく、「長期優良」という認定も付加して。
しかし、上質な住み心地は、「構造」「断熱と気密」・「換気と冷暖房」の方法の選択と組み合わせを誤っては実現できない。特に後者は大切だ。
長期にわたって優良であり、住む人の健康増進に役立つ住み心地の良い家を造るには、「換気」と「冷暖房の方法」を正すことが絶対に必要である。
この真実を〔だから「いい家」を建てる。〕は、ズバッと指摘した。
正に、「家の見方を180度変える本」である。
ぜひ、ご一読ください。
お客様からの読後感
私は、松井修三著〔「いい家」が欲しい。〕と出合い、2005年7月に貴社で家を建てました。その後も〔「いい家」が欲しい。〕を読み続けており、旧版、改訂版を含めて10回以上は読み込みました。
そして、キャッチコピーの「すでに建ててしまった人は読まないでください」のとおり、私も「ショック」を受け続けています。
私個人は今の家に関してもいろいろな問題点(かなり細かいですが)が、まだまだ存在していると感じており、解決できることは、技術の成就を待ちながら、将来のバージョンアップではこうしよう、ああしよう…などと日夜考えを巡らせて楽しんでいますけど…。でもちょっと将来の家に関しての不安というか、何か気楽にはなりきれないものを抱いていたことも事実です。
それが今回、祐三さんの著書〔だから「いい家」を建てる。〕を一気に読み終えてみて、「だから」…「なるほど!」、そうなのか、という気持ちがすーっと腑に落ちる感じで私の脳みそに入ってきたのです。
過去、現在、そして未来へとばらばらにあった点が、少なくとも現在までの点と点がつながった線としてはっきりと認識することができました。これからは、定かではない「未来」という時代への安心感を築いていくのが、祐三さん、あなたの使命だと思います。
これは父君には内緒ですが、修三さんだけではどうしてもできない未来という時間をだれかが請け負っていかなければならないだろうと当初より感じていました。我が家の地鎮祭の時から、当時は専務だったあなたが、これからどうしていくのだろう、とういう気持ちを抱いておりました。親を信じることは、必ずしもその子を信じることにはつながりませんから。
今回の著作は、まさに未来につながる点としての今を、祐三さんご自身がお示しになったのだと頼もしく感じました。新換気システムSA-SHEに関してもその開発の必然性がよく理解できました。2005年に依頼し、進化途上の「ソーラーサーキット」で建ててもらった一人として、10年後20年後も楽しみだぞ、と、建てた後でもさらにわくわくさせるような、修三さんの流れをDNAレベルで共有している祐三さんによる所信表明の書であると心強く感じました。
著書の中から私が感銘を受けたのは、「家造りは、情緒的であると同時に科学的なものである。つまり、1+1=2の世界だ」というくだりです。
住み心地という、創業者が提唱した主観的、情緒的な価値に科学という裏付けを与えるという新社長の意気込みと私は受け取りました。正に、「新換気システム」も「涼温換気」もその成果なのでしょう。
また、さらに「いい家」の進化に取り組むという姿勢にも頼もしさを感じました。
おそらく、あと20年もしない内に、現在最新・最良と考えられる「涼温な家」を建てた人も、いい家の進化の途上で、未来版の〔「いい家」が欲しい。〕を読んで「ショック」を受けるかもしれません。そしてあなたの未来版の〔だから「いい家」を建てる。〕を読んで安心し納得するのかもしれません。
近い将来、「涼温な家」にリフォームできる日を楽しみにしています。
神奈川県大和市
横田 眞二
横田さんは、6年後に、「涼温な家」にリフォームされた。