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2007年11月28日
200年住宅 支援税制
政府は二〇〇八年度税制改正で、数世代にわたって暮らせる「二百年住宅」構想を支援する税制を創設する方針を固めた。耐久性・耐震性や維持管理のしやすさなどで国が定める認定基準を満たせば、固定資産税を築後三年間は四分の一に軽減する。短命とされる日本の住宅の寿命を延ばすのが狙いだ。
新税制は自民党税制調査会などと調整し、来月中旬にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。
二百年住宅構想は、福田康夫首相が所信表明演説に盛り込んだ重点政策のひとつ。耐久性に優れ、維持管理や補修がしやすい住宅の普及や、中古住宅市場の活性化で、住宅購入の費用負担の軽減や、環境破壊を抑えるのが狙い。
政府、構想促進へ創設方針
二百年住宅は、建築コストもかさむため税負担も重くなる。このため普及には税制面の支援も必要と判断した。
国土交通省は同省が定める基準を満たした住宅を認定する制度をつくるため、来年の通常国会に新法案を提出する。耐久性や耐震性、維持管理や点検のしやすさ、間取りの変えやすさなどの項目で国の認定基準を設ける。基準を満たした住宅に税優遇を適用する。
固定資産税には、新築住宅のうち戸建が築後三年間、中高層住宅が同五年間、税額を二分の一に軽減する特例があるが、二百年住宅についてはさらにその半分に税負担を軽減する。
固定資産税4分の1に
不動産取得税についても、控除額の上限を現行の千二百万円から千五百万円に引き上げるほか、登録免許税も現行の住宅向けの特例税率をさらに半減する。減税効果は全体で約百八十億円を見込んでいる。
日本の住宅の平均寿命は約三十年で、英国の七十五年や米国の四十四年に比べて短命。中古市場が整っていないうえ、「新築志向」が強く耐用年数が充分残っている住宅を壊して新築住宅を建てるケースが多いことなどが原因とされる。
日本経済新聞 2007.11.28より