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2006年11月17日
エコを競う 環境パワーゲーム
先進国に温暖化ガスの削減を義務付ける京都議定書の規制が、2008年度から始まる。企業は勝ち残りの技術開発を急ぐ。欧米は自国の利益のために温暖化規制の制度づくりに走る。地球環境重視の「エコ時代」の勝者を目指すパワーゲームが始まった。<中略>
京都議定書で温暖化ガス排出量を1990年度比で六%減らす必要がある日本。〇五年度排出量は逆に八・一%上回り、目標達成には一四%以上の削減が必要。政府内には達成不可能との見方が強まっている。しかし環境が死活問題の企業はあきらめることはできない。「議定書の発効以降、企業の環境理念などを示す広告が増えている」(電通)のも、その表れだ。
ただ日本の消費者の危機感はまだ薄い。東京大学の石井吉徳名誉教授は「クールビズなどは枝葉の議論。京都議定書の目標達成にはすべての人の意識改革が求められている」と話す。温暖化対策を意識した生活様式や製品選びなど、行動することが問われている。
〔日本経済新聞〕 2006年(平成18年)11月14日