ご存じですか？

2017年5月30日

省エネ実験、8万世帯で

　東京電力エナジーパートナーやデロイトトーマツコンサルティングなどは家庭を対象にした国内最大規模の省エネ実証実験を始める。約8万世帯で使う電力を常に監視して、スマートフォン（スマホ）にエアコンの設定温度変更などを随時指示する。消費者が常に節電を意識する仕組みを作り、電気代の2％以上の削減を目指す。
　東電系やデトロイトのほか、旭化成ホームズやオリックス自動車、東京大学などの10の企業と団体で7月から実証実験を始める。環境省が支援し、期間は5年間。費用は数十億とみられる。
　家庭のスマートメーター（次世代電力計）や、旭化成の戸建て住宅にある家庭用エネルギー管理システム（HEMS）の電力使用データを活用。天候や家族構成が似た家庭と比較して電力の無駄遣いを見つけ、スマホなどに情報を発信して節電を促す。HEMSを設置する住宅にはすでに電力使用量などをネット経由で配信しているが、節電が必要なタイミングに情報を発信して効果を高める。
　オリックスとはレンターカーとスマホのセンサーを組み合わせ、急発進や急ブレーキをしていないかを解析して排ガス抑制に向けた実験を行う。

　　　　　2017年5月30日　日本経済新聞