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2015年9月6日
今夏ピーク時の電力供給、太陽光発電1割担う
この夏、電力需要が最も多かった日の日差しが強まる時間帯に、太陽光発電が電気の約1割を担ったことが、沖縄を除く電力各社への取材で分かった。太陽光の年間発電量は全電源の2%程度だが、晴れて暑くなる分、日照条件も良い夏のピーク時は、頼りになる電源になりつつある。
データがまとまらなかった沖縄を除く大手電力9社に7〜8月の電力需要ピーク日と、その日の太陽光の最大出力(1時間の平均)と時間帯を聞いた。ピークは9社とも8月上旬で、太陽光の最大出力は午前11時台から午後1時台だった。
最大出力は合計で約1500万キロワット。原発だと数十基分に相当する。同じ時間帯の電力需要は合計で約1億5000万キロワットと想定され、約1割を太陽光が担った計算になる。
九州では、8月6日午後0時台に太陽光が365万キロワットあり、その時間帯の需要の24.6%を確保した。日時は異なるが、四国は約16%、中国約12%だった。日照条件や発電設備を置く広い土地の確保やしやすさでばらつきが生じた。
電力会社は、二酸化炭素排出量が多い石油火力でピーク時の電源を賄ってきたが、太陽光の発電分だけ稼働を減らせる。一方、九州や中部などは「天候変化による出力予測が難しい」と課題を指摘する。太陽光導入量は「固定価格買い取り制度」により、2009年度末の約284万キロワットから2014年度末に約2700万キロワットと急増している。
2015年9月3日 朝日新聞