ご存じですか?
新聞・雑誌などから”気になる”情報をピックアップしています。
2015年9月3日
肌の感覚察知、風量調整
パナソニックは1日、「寒い」や「暑い」という人間の感覚をセンサーで察知し、自動で風量を調整するエアコンを10月下旬に発売すると発表した。日本向けの高級家電シリーズ「Jコンセプト」の製品で、人の感覚を把握して温度などを調整するエアコンは世界初という。利幅の大きい高機能機種の投入で、2016年3月期の売上高営業利益率見通しが3.8%にとどまるエアコン事業の収益力強化を急ぐ。
独自の開発センサーを使い、人の体から放出する熱などから「寒い」などの感覚を察知する。1つの部屋に8人程度いても、気流などを制御し最適な温度にできるという。価格はオープンだが、店頭では14万〜42万円前後を想定している。
人の動きや温度を検知し自動で調整するエアコンはこれまでも出ているが、人の感覚まで見分ける機能はなかった。パナソニックの白土清・エアコン事業部長は「高価格帯の製品比率を高めたい」と話している。
パナソニックは売上高が3000億円以上で営業利益が5%に満たない事業部の採算改善を進めている。エアコン事業は国内の家庭用ではトップシェアで16年3月期の連続売上高見通しが5133億円に上るが、利益率は5%に届かない。
今年4月〜9月の国内のエアコン出荷台数は6月の気温低下で前年割れが予想されており、てこ入れが急務になっている。
2015年9月2日 日本経済新聞