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2014年6月30日
「賢い住宅」グーグル攻勢
〜ネットで家電遠隔操作〜
インターネット検索最大手の米グーグルは、エアコンなどの住宅設備をインターネット経由で操作する「スマートホーム(賢い住宅)」事業を本格化させる。2月に買収した米ネスト・ラボが開発した制御ソフトを公開。先行して共同開発していた米家電大手ワールプールや独自動車大手ダイムラーが24日、第1弾となる製品やサービスを発表した。グーグルはスマートホームの核となる制御ソフトをいち早く公開し、採用企業を増やすことで、有望市場での主導権確保を狙う。
ネスト・ラボは24日、人工知能(AI)を活用した同社のサーモスタット(自動温度調整装置)や煙検知器と連携した家電製品・サービスを開発したい企業に必要なソフトや機能を提供するプログラムを発表した。米有力ベンチャーキャピタルと組み、ベンチャーの製品やサービス開発を支援する投資ファンドも立ち上げる。
ワールプールが開発した洗濯機と乾燥機は、家族の行動パターンを学習するネストのサーモスタットと連携。「家族が外出している」とサーモスタットが判断すると、洗濯機や乾燥機をゆっくり運転させるなどして電力の消費量を抑える。電力料金が最も高い時間帯を避けて運転するといった使い方もできる。
ダイムラーは「メルセデス・ベンツ」向けに提供している車載情報サービスと、ネストのサーモスタットを連携したサービスを始めた。外出先から自宅に近づくと、到着予定時刻をサーモスタットに通知。帰宅時に室内をあらかじめ設定した温度に調整することで、エアコンのつけっ放しなどのムダを減らせる。(以下略)
〜スマートホーム〜
家電製品や住宅設備をネットワークでつなぎ、省エネや安全性、快適さを追求した次世代の住宅。「スマートハウス」とも呼ばれる。概念自体は1980年代からあるが、インターネットにつながる家電や住宅設備の増加やスマートフォン(スマホ)の浸透で、本格普及への期待が高まっている。
2014年6月25日 日本経済新聞