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2013年8月27日

免震建物に被害 〜東日本大震災より4割強い揺れ〜

 防災科学技術研究所は26日、地震の揺れを抑える免震装置を組み入れた建物の耐震性を試す実験を公開した。東日本大震災の揺れを4割強めた地震波を再現したところ、建物が免震装置を囲むコンクリート壁に2回にわたり衝突。特に強い揺れでは免震建物でも新たな対策が必要なことが浮き彫りになった。
 大型震動台「E-ディフェンス」(兵庫県)を使って、4階建ての鉄筋コンクリート建物を揺らした。
 建物をひときわ強い揺れが襲うと、地下に組み込んだ免震装置の周囲を保護するコンクリート壁にぶつかった。室内の棚からコップが落ち、美術室の展示物が動き回るなどの被害が出た。
 国内にはオフィスビルや住宅向けに約7000棟の免震建物がある。東日本大震災では揺れを抑えるために有効に働いたケースが多かったが、さらに大きい揺れに襲われた場合の免震建物への影響はよく分かっていなかった。
 防災科研の佐藤栄児主任研究員は「免震建物に住んでいる人も安心せずに、キャスター付きの家具を固定するなどの対策を進めてほしい」と話した。
 実験に使った建物には倉庫やマンション、実験室や診察室を模した部屋を設けた。医療機器やシャッターなど様々な設備に地震が与える影響を調べるのが目的だ。
 「E-ディフェンス」は、1995年の阪神大震災を受けて建設された。数階建ての実物大の建物を、実際に揺らして実験できる装置は世界で唯一という。2011年の東日本大震災では東北沖の震源から遠く離れた大阪市などでもビルがゆっくり揺れる「長周期地震動」の被害が出たため、そのタイプの地震動も再現できるよう改良を加えた。
         2013円8月27日 日本経済新聞

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