ii-ie.com「いい家」つくる会ii-ie.com

ご存じですか?

新聞・雑誌などから”気になる”情報をピックアップしています。

一覧

新しい記事

過去の記事

2013年4月16日

富士山頂の大気 高濃度水銀検出

 市街地の10倍 中国からの飛来か

 標高3776メートルの富士山頂の大気中から、最大で市街地の平均濃度の10倍を超える水銀が検出された。調査した滋賀県立大などの研究チームは、中国大陸から流れ込む大気に乗ってほかの汚染物質とともに運ばれてくるとみている。
 水銀は人体に有害で水俣病の原因物質としても知られる。滋賀県立大の永淵修教授らは環境省の助成を受け、2007年から毎年夏に専用装置を富士山頂に持ち込んで水銀濃度を測定。07年8月下旬に1立方メートルあたり25.1ナノグラム(ナノは10億分の1)の最高値を記録した。仮に1年間、同じ濃度が続いても大気汚染防止法に基づく指針値(年平均40ナノグラム以下)は下回るが、07年の市街地の全国平均(2.2ナノグラム)の11倍という数字だった。
 気象データを分析したところ、最高値を記録した時は中国東北地方や朝鮮半島を経由してきた大気が流れ込んでいたことが判明。一方、太平洋側からの大気が流れ込んでいた11、12年は2ナノグラム前後だった。
 ほかに、屋久島の黒味岳(1831メートル地点)、滋賀・岐阜県境の伊吹山(1348メートル地点)、北アルプス・乗鞍岳(2876メートル地点)でも、中国大陸から北西の風が入り込むと水銀濃度が高まることが確認された。昨年10月の乗鞍岳での観測では、大陸からの寒波で初雪が降った際に濃度が上がり、半日で0.5ナノグラムから2.5ナノグラムまで5倍に跳ね上がった。
 永淵教授は「大陸からの水銀の越境汚染が裏付けられた。観測体制を強化して実態を解明することが必要だ」と話している。
             2013年4月16日 朝日新聞

一覧

新しい記事

過去の記事