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2013年2月22日

最大3割でPM2.5基準超え

 国立環境研が集計〜中国から越境 可能性大〜

 

 中国で大気汚染を引き起こし、日本への影響が心配される微小粒子状物質(PM2.5)について、国立環境研究所(茨城県つくば市)は21日、全国の観測地の分析結果を発表した。1月の多い日には大気測定局の3割で環境基準値を超えた。
 西日本で濃度が上昇しており、中国からの越境汚染が影響した可能性が高いとしている。ただ、影響の少ない関東や東海などで高い日もあり、都市で発生した汚染と越境汚染が複合した可能性もあるという。
 PM2.5は直径2.5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下の粒子。肺の奥深くに入り呼吸器や循環器系などの病気のリスクが高まるとされる。日平均の環境基準値は1立方メートルあたり35マイクログラム。
 国環研が全国の測定局のデータを集計した。環境基準値を超えた測定局が多かったのは1月13日、30日、31日、2月1日。1月13日は全国の27%で超え、九州中部、瀬戸内、近畿、関東北部などで多い。1月31日は同31%で九州北部や瀬戸内などで顕著だった。近畿以西の測定局で1月に基準値を超えた比率は4%。昨年の3.5%と同レベル。
 コンピューターシュミレーションでも、中国から出たPM2.5が北東アジアを覆い、その一部が日本に達する様子が裏づけられた。ただ、国環研地域環境研究センターの大原利真センター長によると、日本に飛来する濃度は中国の10分の1から20分の1で、「呼吸器疾患の人などは注意が必要だが、健康な人が心配すべきレベルではない」という。(山本智之)
           2013年2月22日 朝日新聞

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