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2010年3月21日

基準法抜本見直しへ　夏までに意見とりまとめ

　建築基準法を抜本的に見直すための検討会が3月8日にスタートした。
　基準法の改正に伴う建築確認業務の遅れ等に対し、国土交通省は先ごろ、運用改善のための施策を発表したが、同検討会では前原国土交通大臣の「ゼロベースで見直す」の指示を受けて、幅広い層からの意見を求めることにしている。
　検討会委員は、首都大学東京教授・深尾精一氏を座長に25人。設計、施工、確認期間、学識経験者、弁護士等幅広い関係者が選ばれたが、中には建築基準法再改正を実現する会の代表も。
　委員の中からは、「姉歯事件をふまえて行われた建築基準法改正論議は異常な雰囲気の中で行われた。もっと落ち着いた検討が望まれる」「基準法は数値の規定が多く、余裕がない」「改正は設計者が信頼できない、からスタートして二重にチェックするしくみが出来た。これがゆるむことを恐れる」「構造計算のルートが面倒であるため、使い勝手の悪い建物が出来ている」「制定以来60年が経って、建築基準法は今や使いものにならなくなった。平成20年の改正は悪法だ」などの意見が相次いだ。
　検討会では今後、各委員からの意見発表を行い、9回程度の会議を経て夏までに意見のとりまとめを行うことにしている。