ii-ie.com「いい家」つくる会ii-ie.com

ご存じですか?

新聞・雑誌などから”気になる”情報をピックアップしています。

一覧

新しい記事

過去の記事

2009年5月29日

微粒子状物質PM2.5、環境基準を設定…肺がんリスク配慮

 環境省は、空気中を漂い健康被害の原因になる直径2.5マイクロ・メートル(1マイクロは100万分の1)以下の微粒子状物質「PM2.5」について、環境基準値を年平均で1立方メートルあたり15マイクロ・グラムとする案を決めた。

 28日午後に開かれる中央環境審議会の専門委員会に提案する。直径10マイクロ・メートル以下の浮遊粒子状物質(SPM)には既に環境基準があったが、PM2.5では初めて。

 PM2.5は、工場の排煙やディーゼル車の排ガスなどに含まれる。SPMに比べても小さいPM2.5は、肺の奥まで入り込みやすく、循環器の病気や肺がんの原因になると考えられている。欧米では心筋こうそくなどと関連があるとされ、米国では同15マイクロ・グラムを、世界保健機関では同10マイクロ・グラムを大気環境保全の目安として定めている。

 同省の研究でも、PM2.5の濃度が高くなると肺がんで死亡するリスクが増える傾向が見られた。2007年に和解が成立した東京大気汚染公害訴訟では、PM2.5への対応が和解条項に盛り込まれた。

 同省は今回、基準値として、年平均のほか、1日平均同35マイクロ・グラムを提案する。国内で2006年度に測定したPM2.5の濃度は年平均で同14〜22マイクロ・グラムで、都市部の多くでは新たな対策が必要になる。同省は現在約40か所の観測地点を増やし、成分や濃度などを正確に把握しながら、基準達成のための方策を検討する。


2009年5月28日 読売新聞

一覧

新しい記事

過去の記事