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2008年12月21日
「マイコプラズマ肺炎に注意」 手洗い・うがいで予防を
インフルエンザが流行する一方で、高熱や激しいせきが長く続く「マイコプラズマ肺炎」にかかる人も増えている。市販薬は効かず、治療が遅れると重症化する恐れもあることから、専門家は注意を呼び掛けている。
国立感染症研究所(東京)によると、定点観測している全国約450医療機関から報告された患者数は、11月10日から今月7日までに857人で、昨年の同じ時期より96人増。患者数が多い都道府県は青森、宮城、福島、愛媛、沖縄などだった。
病原体は「肺炎マイコプラズマ」と呼ばれる細菌の一種。気管支で増殖し、炎症を引き起こす。感染すると高熱が出て、乾いた激しいせきが長く続くのが特徴だ。同研究所の荒川宜親・細菌第2部長は「晩秋から春にかけて流行する傾向があり、これから感染者は増える」と指摘する。
せきのしぶきでうつるため、学校や会社などで集団感染するケースが多い。治療が遅れると、体力が弱い幼児や高齢者は死亡する恐れもあるという。
予防には手洗いやうがい、マスクをすることが有効。荒川部長は「風邪に症状が似ているが、市販の風邪薬では治らない。高熱やせきが続く場合は、早めに医療機関で診察を受けてほしい」と話している。
2008年12月20日 日経新聞より