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2017年11月7日
世界気温、2番目に高く
今年の世界の平均気温は、観測史上最高となった昨年に次いで高くなる可能性があるとの見通しを、世界気象機関(WMO)が7日までに発表した。昨年の高温をもたらした強力なエルニーニョ現象が起きていない中での高い水準で「地球温暖化の傾向が続いている」と警告した。
WMOは9月までのデータを分析。産業革命前と比べた気温上昇は1.1度に達しているという。2020年に始まるパリ協定は温暖化の深刻な被害を避けるため気温上昇を2度未満に抑える目標を掲げるが、すでに半分進行したことになる。
地域別にはヨーロッパとアフリカ、ロシアの一部が過去最高を更新。2013年〜2017年は世界平均で観測史上最も暑い5年間になるとみられる。
海水温の高さも観測史上3位に入る水準になっている。北極の海氷の面積は平均よりかなり小さく、特に1月〜4月は記録的な小ささだった。
WMOは2016年の気象災害の状況も公表した。2千万人以上が洪水やハリケーンで避難生活を余儀なくされた。温暖化は大雨や干ばつといった極端な気象をもたらし、食料生産や人の健康にも悪影響を及ぼすと指摘する。
2017年11月7日 日本経済新聞・夕刊