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2017年10月27日
猛烈な台風、日本で増加?
地球温暖化が進み、平均気温が現在より約3度上昇した場合、日本の南海上に到達する猛烈な台風が増加する可能性が高いとの研究結果を、気象庁気象研究所が27日までに発表した。
石井正好気候研究部第4研究室長は「日本に上陸する猛烈な台風も増える可能性がある。きちんとした災害対策が必要だ」と話した。
チームはコンピューターを使って地球全体の気候シュミレーションを実施。1979年〜2010年の状況と、温暖化ガスの排出削減が進まず現在より約3度気温が上昇した21世紀末の予測を比べた。
その結果、木が引き抜かれたり、電柱が倒れたりするような最大風速59m以上の猛烈な台風の発生は、世界全体では減少するが、海域ごとに見ると状況は異なることが判明。熱帯域でできて日本の南数百〜数千kmほどの海上に到達するものは増える一方、フィリピン周辺では減少することが分かった。
現在、南海上に到達する猛烈な台風は10年に3回ほどだが、将来は10年に5回程度になる恐れがあるという。
温暖化によって台風が成長しやすい海水温となり、上昇気流が起きやすくなるのが理由とみられる。
2017年10月27日 日本経済新聞・夕刊