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2005年5月16日
シックハウス対策 効果 建築基準法改正後の新築 化学物質減る 国交省調査
シックハウス対策を盛り込んだ03年7月の建築基準法改正後、新築住宅の室内空気中から、国の指針値を超える濃度の化学物質はほとんど検出されなくなっていることが、国土交通省の昨年度の実態調査でわかった。ホルムアルデヒドの濃度超過があった住宅は1.3%、トルエンは0.7%で、00年度調査の28.7%、13.6%と比べて激減。同省は「法改正の効果が数字に表れた」と分析している。
調査は、新築1年以内の住宅を公募して00年度から毎年実施。昨年度は法改正前に着工した1,780軒と改正後着工の1,349軒で、シックハウス症候群の原因後される物質6種類を調べた。
法改正で内装材への使用が制限されたホルムアルデヒドについては、改正後着工分の平均濃度は0.026ppmで、厚生労働省の指針値(0.08ppm)を大幅に下回った。トルエンは指針値0.07ppmに対し0.004ppmだった。 キシレンも指針値を超えたのは0.3%、スチレンは0.1%。エチルベンゼンはすべて指針値を下回った。 00年度では、ホルムアルデヒドの平均濃度は指針値とほぼ同じ0.073ppm、トルエンは0.041ppmだった。 今回の調査結果について、同省建築指導課は「建築基準法の改正によって、すべての新築住宅に24時間換気システムを義務づけた効果が大きい」と分析している。 今年度はマンションを重点に調べる方針。改善傾向が続けば、法改正時に国会で付帯決議された将来の規制物質の追加は見送るとみられる。
2005年5月11日 朝日新聞より