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2014年12月28日

「健康寿命」延びれば2〜5兆円節税

〜医療・介護費10年間で推計〜


 健康状態に問題がなく自立して暮らすことができる期間を示す健康寿命を長くして、介護が必要な人を減らすと、10年間に5兆〜2兆円程度の医療・介護費用が節減できる。こんな推計を厚生労働省研究班(主任研究者=辻一郎・東北大教授)がまとめた。
 研究班は、歩行や食事に何らかの支えが必要な「要介護2」以上に介護が必要な人の合計が2011年時点から20年まで、1年に1%ずつ、10年で計10%減ると仮定。それによる節減額を厚労省がまとめた介護費や、宮城県大崎市の医療費から推計した。この10%が全て介護が不要な状態になると、10年間で5兆2914億円、10%が全て、移動などに部分的な介護が必要な「要介護1」だと、2兆4914億円が低減できるという。平均して1年間に5291億円、2491億円になる。
 12年度に計約43兆円だった医療と介護の公的な費用は、25年度に70兆円を超すと厚労省は推計しており、抑制が課題になっている。健康寿命は13年時点で男性71歳、女性74歳。厚労省は健康寿命を延ばして、介護が必要になってから死亡するまでの期間を縮めるため、生活習慣病の予防、がんや認知症の早期発見などを推進している。


2014年12月28日 朝日新聞

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