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2014年3月26日
大気汚染による死者 700万人
世界保健機関(WHO)は25日、大気汚染による死者が2012年に世界全体で700万人に上ったとの推計を発表した。従来予想の2倍以上で、「大気汚染を減らせば数百万人の命を救える」と各国に対策を訴えている。まきや石炭の利用による屋内の空気の汚れに起因する健康被害も多いと指摘している。
屋内の空気汚染による死者が430万人、屋外は370万人と分析した。一部には両方が原因で死に至る人もいるため、世界の合計は700万人と推計した。
地域別では日本や中国を含む西太平洋が約280万人、東南アジアが約230万人で、2地域で世界全体の半数以上と突出して多い。両地域は人口10万人あたりの死者数でもそれぞれ1.2位となった。西太平洋の人口10万人あたり死者数は日本など高所得国では32人だが、中国などの中低所得国では172人と5倍以上にのぼった。
空気の汚染で引き起こされる疾患は、屋内では卒中・発作が34%で最多で、虚血性の心臓疾患が26%で続いた。屋外の場合は卒中・発作と虚血性心臓疾患が40%ずつで並んでいる。
2014年3月25日 日経新聞夕刊