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2013年2月15日
建設業35%、人手不足 〜被災7県は64% 復興に足かせ〜
復興などで公共事業が増えたため、全国の建設業者の35%が人手不足に陥っている。なかでも東日本大震災の被災地は64%の業者が人手不足になっている。安倍内閣は、14日に衆院を通過した今年度補正予算案に景気対策のための公共事業を盛り込んだ。だが、人手不足で工事が進まないばかりか、被災地の復興をさらに送らせるおそれもある。
東日本建設業保証など3社が昨年10月〜12月の状況を全国の主な2483社に聞いた。3社は、建設業者に払われる公共事業の前払い金が倒産で返せなくなった時などに備えた保証をしている。
建設作業員が確保できているかどうかを聞いたところ、35%の業者が「困難になっている」と答えた。60%は「変化なし」だったが、「容易になっている」と答えた業者は5%しかなかった。岩手、宮城、福島など被災7県では64%が「困難」と答え、「容易」はわずか4%だった。
「容易」と答えた業者から「困難」と答えた業者を引いた指数はマイナス12.5になり、1981年の調査開始から最悪の人手不足になった。今年1〜3月の見通しもさらにマイナス13.0に悪化するという。
人手不足で業者が工事を請け負えなくなり、宮城県では今年度(昨年11月末まで)、復興工事を請け負う業者を選ぶ「入札」が31%の工事で成立していない。入札に参加する業者が少なくなっているからだ。
一方、安倍内閣は総額13.1兆円の今年度補正予算案を今国会に提出している。公共事業が4.7兆円を占め、年度末にはさらに公共事業ラッシュになる。
2013年2月15日 朝日新聞