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住み心地感想

二世帯同居の毎日がとても楽しい!
これも“SA-SHE”のおかげです。

地下室のある
二世帯同居住宅。

K様邸

新しく家を建て替えようと
思った動機はなんでしょうか?

娘家族との二世帯同居を決めたからです。

そもそも核家族に慣れてしまった我々が、二世帯同居に踏み切るのには結構勇気がいりました。はたしてうまくやっていけるだろうか?と・・・。でも生まれ育った家に子供が帰らないと、家は住み手を失い、町が老朽化していくのです。

前の家は築30年でしたがまだまだ住める状態でしたし、建てた我々と同じように修繕を重ねながら老いていくのが自然の流れだと思っていました。

でもそこに子供たちが入ってきて一緒に住むにはかなりのリフォームが必要です。リフォームのコストと建て替えのコストでは比べ物になりませんが、子供たちはいつかはどこかの相応のマンションに移り住むことになっていましたから、どっちみちコストはかかります。

今建て替えれば今後30年どころかもっと長持ちする安全な建築基準も適用できるし、子供たちはマイホームと思ってスタートしてくれるだろうし、我々にとっても住まいが新しくなるのは嬉しいことだと思い、建て替えることにしました。

家の中で、気に入っているところは
どんなところですか?

悩んだところがお気に入りのポイントになりました。

親世帯の住まいは単純にニ分の一に減ったため、どうしてもあと一部屋欲しいと思いました。ただ、三階建てができない土地なので、仕方なく地面の下に部屋を作ることにしました。もう少し広い土地に移ることも考えましたが、この土地への愛着が勝りました。地下室を作るというのはこれも決死の決断でした。大成さんにとって地下室は初めての工事だというのにもかかわらず、本当に素晴らしい工事をしてくださいました。「そんな事までするの?」と素人がビックリするような徹底ぶりでした。東京まで何度も足を運んで勉強してくださいました。工事中、近所の方が「ビルでも建てるんですか?」と聞いてこられることがあったほどです。コストをかけ、時間をかけ、思いをかけて作っていただいたこの部屋で、処分せずに済んだピアノを今では孫と一緒に弾き、思い出の詰まった本や物を収納することができて本当に幸せです。ずっと楽しみながら使い続けます。

そして悩んだところがもうひとつ。土地が三角で一番長い辺が北東を向いています。また、玄関は一つですが、設備を二つずつ備えました。キッチンもトイレもお風呂も。設計には御苦労があったと思いますが、本当に感謝しています。そして、土地を有効利用するために南側を壁にすることになりました。日本では「南面信仰」みたいのがあり、「北側は暗くて寒い」のが通説でした。しかし我が家はそんなことが全くありません。温度差がないのですから。むしろ夏の強い日差しが部屋に入らなくて助かります。

実際に住まわれてみて
感想はいかがですか?

一世帯の住まいがコンパクトになったので動線がとても短くなり生活が楽になったような気がします。部屋はいくつも要らない、広い大きな部屋も要らない、家具も家電も沢山要らない、最も必要なのは暑さ寒さを快適にしのげる、空気のきれいな、居心地の良い空間、つまりそういう性能を持つ家そのものです。思えば以前は寒いからといっては、ストーブを買い足したりホットカーペットを敷いたりこたつをしたり厚い布団を二枚も三枚もかけたりしました。今ではそんな必要はありません。それに、温度差がないしにおいがこもらないので、お客様は家族の部屋にお通しすることができます(客間はありません)。入居して3年目になるのですが、いまだに「新居のいいにおい」と言ってくださいます。それはつまり「嫌なにおいがしない」ということだと思います。だって焼き肉もお鍋もさんざんしてきましたから。これは新換気の力です。

同じ土地に住んでも、家が変わるとその窓から見える景色がまったく以前と違って見えます。前より広く、高く、遠くまで見えるようになりました。たくさんの青空、連なる山の稜線、朝日も夕日も見えるようになりました。これはもう「設計の妙」です。

最初は不安に思っていた二世帯同居でしたが、今では楽しくて仕方ありません。間取りや動線や設備を工夫して「SA−SHE」にすればこんなに快適になるのに、みんなどうして二世帯同居にしないのかしらと思う今日この頃です。

大成さんとの
出会いを教えてください。

大きな買い物をするのですから大いに勉強しなければなりません。住宅展示場へしばしば足を運び、住宅雑誌を読み、わからない用語があるとネットで調べる、という日々でした。そして久保田さんの<さらに「いい家」を求めて>に出合ったのです。内容にとてもびっくりしたものですから、続いて松井さんの<「いい家」が欲しい。>も読みました。目からウロコとはこのことです。それからは住宅展示場へ行っても、ものの見方が変わりました。

「家」を見る時、間取りやインテリアに目を奪われてはならないというのは承知していました。見るべきは建物の構造や性能ですが、どんなハウスメーカーさんでもそれ抜きにはお話されません。それぞれ御自慢の構造や性能があります。聞く側に深い洞察力がなければ、「なるほど、さすが大企業のハウスメーカー!」なんて感心して納得してしまいます。でもあの本を読んだ後では、メーカーのセールスポイントが即ちウイークポイントなんだということまで分かってしまいます。

私の中で「外断熱」というのが絶対条件になっていきました。実は、10年前、私の母がヒートショックが原因で亡くなりました。家の中で温度差があるのは高齢者にとってとても辛いことだというのが分かっていました。でも、四季の変化や暑さ寒さを受容していくのが日本のおおかたの住宅建築のありかたで、「外断熱」という考えは画期的な変化です。そんなだいそれた手の届きそうにない建築をする工務店さんが果たして身近におられるのだろうか?と思い、東京のマツミさんに電話いたしました。そして大成さんを紹介いただいたわけです。

体感ハウスを見学した時、当時の小倉社長さんが休日を返上して熱意をこめて説明してくださいました。このことも大成さんに決めた大きな理由です。

夏の暑さや冬の寒さについては、全くいらない心配でしたね。

家づくりの過程において
感じられたことはありますか?

まず家づくりにかけられた時間の長さに感動と満足を覚えました。もちろん待つ身には一刻も早くという思いはあります。でも一生に何度もあることではありません。完成した今では、充分時間をかけてくださったという満足感でいっぱいです。鉄筋を組み上げる時間、コンクリートが乾くまでの時間、防水材を何度も・・・。地下室を作ったという特殊なことがありますが、それでも基礎ができてから棟上げまで、棟上げから完成まで、ちょうど近所に同じ頃に着工したお宅の二倍、三倍の時間でした。そして驚くべき建材の種類と数。これらが大工さんをはじめ数多くの職人さん達と現場監督さんのきびきびした動きで家というものに作り上げられていくのを見るのは、本当に感動的でした。あらためて感謝申し上げます。

こんなこともありました。棟上げ直後に台風がやってきました。前日、夜遅くまで養生してくださいました。運よく台風はそれましたが、余分なお仕事を、一生懸命してくださいました。

別の日には、大雨が降り、現場のトイレが倒れてしまうということもありました。日曜日で職人さんはお休みです。手近な男手だけではどうにもならなくて、現場監督さんに電話しましたところ、すぐにとんで来て、一人で直してくださいました。有り難かったです。

取材協力どうもありがとうございました。