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2016年11月24日

太陽光パネルの事故102件 消費者事故調が調査へ

 消費者安全調査委員会(消費者事故調)は10月31日、住宅用の太陽光発電システムで火災などの事故が相次いでいるとして、調査を始めると発表した。
 消費者庁によると、2008年以降に、火災や発火、発煙といった事故が全国で102件、確認されている。人的被害は報告されていないが、11年に千葉県で発生した屋根一体型太陽電池モジュールの発火事故では、当該家屋が半焼し、隣家にも延焼している。
 102件のうち、原因が推定できているものが58件ある。内訳は、施工不良が31件、製品不具合が20件、残りは外的要因だ。施工不良とは、設置工事の際にケーブルの接続が悪いなど。製品不具合は、リコール対象製品の交換が済んでいないケースで起きたものなど。外的要因としては、落雷などが原因の場合がある。
 太陽光発電システムの設置件数は15年未時点で、累計約193万件に上る。11年以降、設置台数が急速に伸びたこともあり、消費者庁では今後、火災や発煙などの事故が増える可能性があると指摘する。
 今後実施する調査では、消費者を対象としたアンケートや、メーカーや住宅会社などを対象にしたヒアリングなどを予定している。施工やメンテナンスなどの実態を把握し、火災や発煙といった事故を防ぐために適切なアドバイスを消費者に伝える方針だ。


     2016年12月号 日経ホームビルダー

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